世界には多くのハンマーダルシマーの製作工房が存在します。
2020年現在、当工房で安定的に入手可能なアメリカのメーカーをご紹介します。


Dusty Strings ダスティ ストリングス

所在地:ワシントン州シアトル

Dusty Strings社は、米国最大(すなわち世界最大)のハンマーダルシマーおよびフォークハープのメーカーです。
レイ・ムア(Ray Mooers)社長がサム・リゼッタ(Sam Rizzetta)のデザインを引き継ぎ、入門用からプロ向け高級品まで多くのモデルを安定的に生産・販売しています。
日本にも数多くの同社製ハンマーダルシマーが30年以上に渡り輸入されています。
継続的な生産性と品質向上のための設備投資を続けながら、熟練の職人さんも多いのが特徴です。
Dusty Strings社のハンマーダルシマーは高い品質で信頼でき、最も人気の高いメーカーです。
ジョン・マッカチェオン(John McCutcheon)、ケン・コロドナー(Ken Kolodner)など一流のプレイヤーの愛機となっています。
納期は比較的短めで、現地に在庫があれば2週間程度、新規製作の場合でも3ヶ月程度で入手できます。

Dusty Strings D500

Dusty Strings社のハンマーダルシマーは、サスティーンがやや短めで速い曲でも美しく響きます。
重厚な低音域、前に出る中音域、澄み切った高音域が素敵です。


Master Works マスター ワークス

所在地:オクラホマ州ベニントン 

Master Works社は、ハンマーダルシマープレーヤーとしても多くのCDをリリースしているラッセル・クック(Russell Cook)率いる有力メーカーです。
独自の設計で軽量化を成し遂げ大型のモデルも持ち運びしやすい重量ながら、美しいデザインと優美な音色を特徴としています。
モデルは初心者向け、中級者向け、上級プロ向けに整理され、基本モデルに数々のオプションを選択できるようになっています。
ジョシュア・メシック(Joshua Messick)が同社の最高級モデルDulciForteを愛用しており、その演奏は長編アニメ「メアリと魔女の花」のサウンド・トラックに使われ高く評価されています。
Master Works社のハンマーダルシマーの納期は短めですが、各種オプションをつけると若干伸びることもあります。

Master Works Ultaralight Chromatic

Master Works社のハンマーダルシマーは、サスティーンがやや長めでスウィートなサウンドです。


Songbird Dulcimers  ソングバード

所在地:アイオワ州マスカティン 

《Songbird Dulcimers》はクリス・フォス(Chris Foss)による個人工場です。
彼がポリシーを持って、たいへんコストパフォーマンスが高いハンマーダルシマーを量産しているため、初心者や予算が多く取れない方には力強い味方になっています。

五角形のサウンドホール、装飾を廃した質実剛健なデザイン、革新的でユニークな設計の表面板など明らかな特徴を打ち出しています。

研究熱心で高湿度対策を施した新開発表面版を採用したモデルも販売しており、高湿度な環境におられる方は検討されると良いでしょう。
《Songbird Dulcimers》のハンマーダルシマーの納期は短めです。

Songbird Chickadee Chromatic

《Songbird Dulcimers》のハンマーダルシマーの音色は、サム・リゼッタやDusty Strings系のしっかりした音色を有しています。


James Jones Instruments ジェイムス・ジョーンズ

所在地:バージニア州ベッドフォード

《James Jones Instruments》は、ジェイムス・ジョーンズ(James Jones)の個人工房です。
ハンマーダルシマーをメインに、各種のアコースティック楽器をコンスタントに製作しています。
オーダーメイドが基本ですが、数台の在庫は常にあります。
仕込み中(製作途中)の楽器について予定をWEBで公開しているので、それをベースにオプションを発注することも可能です。
オーダーメイドの場合でも比較的短納期(3〜6ヶ月)で入手することができます。
《James Jones Instruments》はスティーブ・シュナイダー(Steve Schneider)の愛用するハンマーダルシマーとしても知られています。

《James Jones Instruments》のハンマーダルシマーの音色は、澄んだピアノ系の端正でモダンな感じです。


Song of the Wood / Jerry Read Smith ソング・オブ・ザ・ウッド

所在地:ノースカロライナ州アッシュヴィル

《Song of the Wood》は1975年創立の工房兼ショップです。
オーナー職人のジェリー・リード・スミス(Jerry Read Smith)はハンマーダルシマープレーヤーとしても非常に素晴らしい腕前です。
1981年にリリースされた彼のアルバム<Strayaway Child>はハンマーダルシマーの音色を最も美しく表現しており、ダルシマー弾きのバイブルと言っても過言ではありません。

《Song of the Wood》のハンマーダルシマー は製作台数も少なく納期も長く高価で、これまで日本には1、2台しか輸入されたことはありません。
しかしながら近年では価格を抑えたモデルも提供し始め、他の人が持っていないハイクラスなハンマーダルシマーを欲しい方には選択肢の一つになるでしょう。
当工房は《Song of the Wood》と継続的なコンタクトがありますので、気になる方はお問い合わせください。


Nicholas Blanton Instruments ニック・ブラントン

所在地:ウェスト・ヴァージニア州シェファーズタウン 

ニック・ブラントン(Nick Blanton)はデザイン面でサム・リゼッタとも協力しつつ高品質な上級者、プロ向けのハンマーダルシマーを製作しています。
彼はサム・リゼッタとも長らく一緒に仕事をして、今もサムと深く交流しています。
納期は2〜3年と長く、またウェイティング・リストに載せてもらうのには然るべき方からの紹介もしくは彼と十分なコミュニケーションを行った上での判断をいただけた場合に限られます。
当工房では、原則としてCDをリリースされているプロの演奏家、またはハンマーダルシマー演奏歴5年以上でパフォーマーとして十分な腕前の方に受注を限らせていただいております。

Nicholas Blanton Compact

《Nicholas Blanton Instruments》のハンマーダルシマーは、低音部から中音域、高音域までシームレスに品位の高い深みのある音色が特徴です。