ハンマーダルシマーはペルシャ(現在のイラン)のサントゥールが起源とされる打弦楽器で台形のボディに多くの弦が張ってあり、ハンマーと呼ばれる撥(バチ)で叩いて音を出します。ピアノからキーボードを外した形状とも言え、ピアノの起源との説もあります。世界中に類似の楽器が存在し、ドイツのハックブレット、ハンガリーのチンバロン、中国の楊琴、タイのキム、朝鮮のヤングムなど各地でそれぞれに発展を遂げてきました。ヨーロッパからの移民によりアメリカにも伝来したと思われます。1960年代のアメリカン・フォークリバイバルの中、サム・リゼッタによりデザイン、製作、演奏方法などが改革され全米に広まりました。
日本には70年代後半に宝塚ブルーグラスフェスに出演したカレン・アッシュブルックにより初めて紹介され、そこを起点として多くの日本のハンマーダルシマー奏者が生まれてきました。現在は各地に講師をされている方もおられるしインターネットで動画を見ることもできますので、努力次第でハンマーダルシマーを演奏できるようになるでしょう。ハンマーダルシマーを始めるのに必要なのは楽器と熱心な気持ちです。